投資情報会社・フィスコが、株式市場の4月12日~4月16日の動きを振り返りつつ、4月19日~4月23日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均はほぼ横ばいも弱含みの展開となった。4月下旬から本格化する3月期製造業本決算を前に様子見ムードが強く、売買代金が膨らまないなか、指数はこう着感を強めた。前の週末に発表された安川電機<6506>の決算は力強い受注動向が確認され総じて悪い内容ではなかったが、物足りないとの評価から一時8%安まで売られた。
これを受けて、今後の決算シーズンに向けての警戒感が高まり、市場全体のセンチメントもやや悪化した。その後は、決算を受けた個別株物色にとどまり、全体の方向感は出ない展開が続いたが、3月の工作機械受注の好調な内容や、米エネルギー情報局(EIA)による石油製品の需要拡大見通しが景気回復期待を腰折れさせなかった。
また、米国で良好な経済指標が相次ぐなかでも、10年物国債利回りが低下方向で推移したことも市場心理の改善に寄与し、TSMC(台湾積体電路製造)の好決算も背景にハイテク中心にグロース(成長)株の追い風となった。しかし、全体としては循環物色の域を出ず、指数はほぼ横ばいとなり、日経平均は三角保ち合いを形成する格好となった。
今週の日経平均はもみ合いも底堅い展開か。引き続き製造業3月期決算を前に様子見ムードが強いなか、個別株物色が主体で指数はこう着感の強い動きとなりそうだ。
投資主体別売買動向によると、4月第1週(5~9日)において、海外投資家は現物で4500億円近く日本株を買い越してきた。全体的に売買高が膨らまずこう着感の強い動きが続いていたため、市場では「4月に買い越しが多い海外勢が今年はほとんど動いていない」との指摘が聞かれていたが、どうやら意外にも動き始めているようだ。それにも関わらず、指数が横ばいなのは前回に指摘したように仮需動向から読み取れる「市場のパワー不足」なのだろう。