中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「出世しない人生最強!」山岡士郎・浜崎伝助を目指す40代会社員の充実の日々

早朝に唐津の海でSUPしてから仕事をするという充実した日々

早朝に唐津の海でSUPしてから仕事をするという充実した日々

 昨今、若いうちから資産形成して「経済的に自立」し「早期リタイア」を実現するという「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」という言葉が注目を集めている。20代からバリバリ働いて、40代で早期リタイアして悠々自適の生活を送るという生き方に憧れる人もいるだろう。だが、わざわざ早期リタイアをしなくても、充実した人生を送ることはできるのではないか。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、ある会社員のライフスタイルを見て、そう感じるようになったという。中川氏がレポートする。

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 今回紹介するのは、私とほぼ同世代の会社員・A氏のことです。元々、東京時代からの知り合いで、昨年、私は佐賀県唐津市に引っ越したのですが、A氏も今は唐津に住んでいてたまたまそこで再会し、今では一緒に色々遊んだりしています。

 A氏は今、単身赴任で福岡にあるオフィスに勤務しています。高速バスで1時間10分ほどかけて通勤しています。最近はリモート勤務が多いため、出社は週2回だといいます。リモート勤務の日は唐津の自宅やファミレスなどで仕事しているようです。唐津に住むようになった理由は、「福岡に住んでも東京とあまり変わらない。人生をより豊かに暮らすには唐津がいいと思った」からだそうです。

 先日、A氏と一緒に唐津の離島・松島のイタリアンレストランに自動車で向かう最中、同氏はこう言いました。

「オレは“山岡”を目指している」

 この“山岡”とは、漫画『美味しんぼ』の主人公である山岡士郎のことです。山岡は「東西新聞社」に勤務するグータラ社員ですが、味覚の鋭敏さや、誰にも物怖じしない態度などが評価され、同社の創立100周年記念事業「究極のメニュー」担当に抜擢されます。

 漫画が始まった頃は勤務中に競馬場へ行ったり、昼寝をするようなシーンが多く描かれていた山岡ですが、出世はしないものの社内ではそれなりに評価され、仲間も多い。そして究極のメニューを作る相棒である栗田ゆう子と結婚してしまう。さらには大原大蔵社主とも仲が良く、楽しそうな会社員生活を送っています。

 そして、A氏はこうも言いました。

「あと、オレは“ハマちゃん”も目指している」

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