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キャリア

大手企業がこぞって導入 マネジメントメソッド「PPF」とは何か?

PPFが提唱する『3つの軸』とタイプごとの育て方

PPFが提唱する『3つの軸』とタイプごとの育て方

「上司とうまくいかない」「部下が何を考えているのかわからない」──こんな悩みを解消できる新たなメソッドがあるという。話題のセミナーを、本誌・週刊ポストの新人記者と50代ベテラン記者が体験した。

 組織人に必要な“人心掌握術”は、これまでも多くの方法論が語られてきた。そんな中、人の性格や具体的な価値観を読み解く新たなマネジメントメソッド、「PPF(パーソナルプロファイリング)」が話題を呼んでいる。

 24年間かけて開発されたPPFは、徐々に支援者が増え大手企業の営業部や人事部、経営者や政治家に活用されている。PPFの開発者で、パーソナルプロファイリング協会代表理事の今村園子氏によれば、肝になるのは「3つの『軸』の分類」だという。

「人には『自分軸』『相手軸』『社会軸』の3つの軸があり、その分類に基づいて、“この人はどう育てるべきか”“何を大事にしているのか”という価値観の『軸』がわかるのです。また色々な価値観が混在しているものの、絶対に下がらないモチベーションの基準を理解することはマネジメントには必須です」

 PPFは2700年前から活用されてきた東洋哲学や天文学を基に、今村氏がビジネスの現場で営業、人事など3万人を分析して作られたメソッドだ。3つの『軸』の詳細については後述するが、この分類は様々な場面で活用できる。

「コロナ禍で直接話をする機会が減り、特に新入社員などの性格がわからないと悩む中間管理職の話はよく聞きます。そんな時に相手の『軸』と自分の『軸』を知ることは大きな意味があります。自分がどんなタイプで、何が得意で何が苦手なのかが客観的に理解できれば、日々の意思決定にストレスを感じることも激減するのです」(今村氏)

孫正義は『社会軸』

 PPFの講座には導入・初級・中級・上級・認定の計5種類がある。本誌記者二人は10月3日、初級講座を受講した。

 都内の講義室は、10人分の席が満席。最初に受講者に配られたのは、今村氏に事前に伝えた生年月日に基づいた「タイプ表」である。20代の新人記者の表には『自分軸』、50代のベテラン記者の表には『社会軸』と書かれている。

 講座は指定テキストに沿って進められ、受講生の簡単な自己紹介が終わると、早速3つの『軸』について今村氏の講義が始まった。まずは新人記者のタイプ『自分軸』について。

「『自分軸』は、“自分が成長すること”に対してモチベーションを感じるタイプです。自分で立てた目標をクリアしたり、勝負に勝つなど目に見える結果が出せた時に喜びを感じます。自分の結果を大事にし、自分に共感してくれる人よりも言いにくいことを言ってくれる人を必要とします」

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