12月に入り、電力大手10社と都市ガス大手4社が一斉に値上げを実施した。4か月連続の値上げとなり、本格的な冬の到来を前に、家計の負担がさらに拡大することになった。だが、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏はこう語る。
「光熱費は工夫次第で圧縮できます。金額がかさみがちな電気代については、規制緩和で競争が起きているので、契約先を変えることで節約の可能性があります。契約先については『エネチェンジ』という料金比較サイトで探すのがお勧めです」
同サイトは自宅住所の郵便番号と家族人数、1か月の電気代などの条件を入力するだけで、電気代の節約額が大きい順に新電力をリストアップしてくれる。たとえば、東京都世田谷区で2人家族、1か月の電気代9515円(2020年度家計調査より)で検索すると、「ソフトバンクでんき」がトップに表示され、契約初年度の電気代が約3万1746円(年間の電気代の予想節約額6746円+契約時の現金キャッシュバック2万5000円)節約できると出てくる。
「注意したいのが市場価格連動型の料金プランです。今年1月に、寒波による電力需要の急増や天然ガスの在庫不足などで電気の仕入れ価格が10倍以上に上がり、消費者に影響が出ました。市場価格連動型は避けたほうが無難です」(風呂内氏)
携帯電話事業者のなかには、スマホと電気をセットで利用するとスマホ料金を割り引く「セット割」を提供している事業者がある。UQモバイルは毎月のスマホ料金が最大858円割り引きになる。KDDIは、毎月の電気料金に応じてPontaポイントが最大5%還元される。
ガス代も「エネチェンジ」で、節約額が大きい供給会社を検索できる。電気代と同じ条件で調べると、最大で年間1700円ほどの節約になった。