細かすぎてスルーしがちな、暮らしまわりの品質表示。「知らなくても困らないだろう……」と思うかもしれないが、どんな表示にも見ておくべき重要なポイントがある。食品表示に関するポイントを専門家に聞いた。
消費者庁は、スーパーの食品表示部分にスマホのカメラをかざすと成分が表示されるアプリを開発中。食に対する意識が高まる中、文字が小さいという声も多いためだ。「基礎疾患やアレルギーを持つかたにとっても、食品表示は重要な情報です」と、管理栄養士の小林千晴さん。
「表示には、原材料と栄養成分の2種があります。一般的な加工食品の原材料表示では、使われた原材料は水以外すべて記載が必要で、重量の割合が高い順に記載します」(小林さん・以下同)
では、重要な表示を見ていこう。
【1】原料原産地
「最も重量割合が高い原材料の原産地を表示。2か国までが必須で、3か国目からは(その他)と表記できます」
【2】原料と添加物の区別
「原材料と添加物の間は/(スラッシュ)または、改行をするのが決まりです」
【3】アレルゲン(食物アレルギーの原因となる物質)表示
「記載義務がある『特定原材料』は、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)です」
【4】賞味・消費期限
「賞味期限はおいしく食べられる期限、消費期限は安全に食べられる期限で、記載はどちらかでOK。安全のため、消費期限は守ること。開封後は期限無効です」
【5】保存方法
「『10℃以下で保存』『常温で保存』などの表示は、あくまで開封前のもの。開封後は保冷し、早く消費しましょう」
添加物も気になるが……。
「添加物は、安全に流通・保存するために必要なもの。使用量には厳しい基準があるので、あまり気にしなくても大丈夫です」