生活にかかわるさまざまな品物やサービスについての値上げのニュースが頻繁に報じられている。食料品の場合、年初の値上げの原因は、
【1】異常気象や天候不順などによる小麦やとうもろこし、食用油脂など原材料費の高騰
【2】コロナ対策による移動の制限などによる農産物の生産減少。輸出制限などによる供給不足による価格の高騰
【3】原油高による輸送コスト、製造コストの高騰
などだった。これに【4】ウクライナ情勢、【5】円安が加わり、さらなる値上げラッシュが続くとみられている。
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(ビースタイルホールディングス)の調査によると、「食料品や光熱費など、生活にかかる費用について実感に近いものをお教えください」との問いに94.8%が「費用が高くなってきている」と回答した。
「昨年11月の調査では、2022年の家計が『苦しくなりそう』50.2%、『ゆとりができそう』10.2%でしたが、生活費の上昇はその頃の主婦たちの予想を超えている可能性が高い」と言うのは、『しゅふ JOB総研』の研究顧問・川上敬太郎さんだ。コロナ禍以降、在宅でリモートワークをしながら兼業主夫として家事をこなす川上さん自身も、生活費が高くなっていると実感する毎日だという。
「私は運動を兼ねて毎日買い物に行っていますが、食料品がジリジリと値上がりしていると感じます。ニュースでも新聞・雑誌でも値上げについて取り上げられているので余計にそう感じるのかもしれませんが、玉ねぎやじゃがいもがいままでより明らかに高いし、去年までと同じように買い物をしても、支払い金額が2割近く高くなっていると感じます。特に調味料はそう頻繁に買うものではないので、値段を見てギョッとすることも多い。とはいえ、買わないわけにはいかないのが悩ましい」(川上さん)