投資情報会社・フィスコが8月29日~9月2日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め加速の思惑は残されており、雇用関連などの経済指標を注視する展開となりそうだ。政策金利の先高観を背景に、リスク回避的なドル売り・円買いは縮小する見通し。9月20-21日に開催される次回連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75ポイント幅の追加利上げが決定される可能性は高いとみられているが、その点について9月2日発表の8月雇用統計がクローズアップされそうだ。
8月雇用統計では、失業率が3.5%と7月実績と同水準になると予想されているが、非農業部門雇用者数は前月比+29.5万人と増加数は7月実績を大幅に下回る見通し。ただ、7月の雇用者数は市場予想を大幅に上回っていたため、8月はその反動で小幅な増加にとどまる可能性がある。
一方、ユーロ圏諸国向けの天然ガス価格が高騰しており、経済の先行き不透明感が深まっている。そうしたなか域内の消費者物価指数は引き続き高水準とみられ、インフレ進行と経済成長の停滞を懸念したユーロ売り・米ドル買いは継続する可能性があり、ドルの支援材料となりそうだ。
【米・8月ISM製造業景況指数】(9月1日発表予定)
9月1日発表の米8月ISM製造業景況指数は52.2と、7月実績の52.8を下回る見込み。製造業の減速傾向が鮮明になった場合、金利安・ドル安要因となりそうだ。
【米・8月雇用統計】(9月2日発表予定)
9月2日発表の米8月雇用統計は、失業率が3.5%と横ばいだが、非農業部門雇用者数は前月比+29.5万人と7月実績を大幅に下回る見通し。ただ、7月が予想外に強い内容だったことから、市場予想と一致してもリスク回避のドル売りが拡大する可能性は低いとみられる。