食料品から日用品まで、さまざまなものが値上がりしている昨今、家計を預かる者にとって「少しでも安くいいものを」と願う気持ちはより一層強くなっている。そんな日々の欲求を叶えてくれる場所のひとつがスーパーマーケットかもしれない。3年ぶりに開催された待望の総選挙。あなたが推すスーパーはランクインしたのか。2万4844人が出した答えは──。【前後編の前編】
TBSラジオの生活情報番組『ジェーン・スー 生活は踊る』が主催する名物企画「スーパー総選挙2022」の結果が、10月20日に出揃った。
3年ぶり、今年で4回目となるこの企画は、ラジオリスナーがイチオシのスーパーマーケットをメールと番組ホームページの投票フォームで投票。9月5日から10月19日までの得票数でランキングを決定する。
コロナ禍で「ぜひスーパーに足を運んで」と番組側からは言いにくい状況が続いたため、2019年以来の実施となったというが、驚くべきはその投票総数だ。前回の6007票から約4倍の2万4844票へ大幅アップ。さらにエントリーされたスーパーも333店から468店に増えた。
TBSラジオの放送地域が関東圏に限られるため、「全国一」とはいえないが、首都圏のスーパーを中心に多種多様な店が顔を揃え、勝敗を競った。
投票数が激増した理由について、番組プロデューサーの刈屋瑛子さんはこう分析する。
「コロナの影響もあり、ここ数年は、外出先の選択肢としてスーパーしかないというような状況が続き、スーパーがより身近な存在になりました。また、リスナーのかたからの声でも、大変なときでも通常営業してくれたことへの感謝の言葉が目立ちました。個々がこれまで以上にスーパーの存在を意識したことが、この投票数につながったのではないかと思います」
これまでの総選挙では、首都圏1都3県を中心に130店舗以上を展開する「オーケー」が3連覇しているが、果たして今回の覇者は──?
トップ10の顔ぶれを見ると、前回は14位だった長野県に本店を置く「ツルヤ」が9位にランクイン。群馬県で創業の「ベイシア」が12位から5位に躍進するなど、地域に根ざしたスーパーの名前が目立つ。
総選挙の結果は表に掲載した通り。店舗数や出店地域を見比べてみると、全国展開する大型チェーン店から、完全地域密着型のスーパーまで、実にバラエティーに富んでいることがわかる。
そのなかで3位に入ったのが「ライフ」だ。前回の2位からはダウンしたものの、トップ3を死守。オリジナルブランドに早くからオーガニック商品を取り入れたりするなど確かな安心感を提供し、今回の得票につながった。さらにライフの強みは、その品揃えにあるようだ。番組にはこんな声が寄せられている。
「ライフは洋服や生活必需品が充実しています。まさかとは思いましたが、高齢の母に頼まれた『腹巻き』が売っていたので本当にビックリしたことがあります」(50代女性)
まさにライフ(生活)を支える存在のようだ。