1958年に誕生した「袋麺」は、絶え間ない麺とスープの開発により、現在も進化を続けている。自分でアレンジできる、家族で楽しめるという特徴は、カップ麺にはない魅力。そこで数ある袋麺の中で最強の袋麺はどれか、麺の達人4人に徹底評価してもらった。ここでは「しょうゆ」部門を紹介しよう。
【食べ比べた人】
インスタント麺愛好家・大山即席斎さん/年間600食以上の即席麺を食す。テレビ東京「TVチャンピオン」の「インスタント麺通選手権」優勝。著書に『即席麺カタログ』(グラフ社)。
食文化研究家・大和イチロウさん/即席麺「一日一麺」を35年続け、2万食を実食。袋麺専門店「やかん亭」主宰。著書に『偏愛的インスタントラーメン図鑑』(世界文化社)。
女子のためのラーメン伝道師・森本聡子さん/47都道府県を食べ歩き、年間600杯以上実食。女性が一人でもラーメンを食べることのできるカルチャーを広めるべく活躍中。
「R select」代表補佐・澤井淳さん/亀戸で東京都内唯一のご当地即席麺ショップ「R select」を運営。ショップでは即席麺の購入のほか、+200円でイートインもできる。
■採点基準:各品を、麺・スープ・バランス各10点の30点満点で採点し、全員の合計を人数で割り順位を算出。
※価格は編集部調べ。商品は撮影実施時点(1月中旬)に「身近なスーパー・ドラッグストア等で購入できる」ことを条件に、手に入りにくいご当地麺、1食200円を超える麺は含まない。
今回、食べ比べしたのは計16品。最もラインナップが豊富なジャンル。昔ながらの味はもちろん、二郎系、家系など人気のラーメン店の味を再現したものも。味のトレンドは濃厚スープと太目の麺。
その中から1位に選ばれたのは、明星の『中華三昧 赤坂璃宮 広東風醤油』(1食139円)だ。これについて麺の達人たちは、
「1987年に登場した高級麺ブームの先駆け。麺ののど越しはダントツ!」(大山さん)
「価格に見合う、自然で上品な甘さ。とはいえ、手頃な価格帯」(大和さん)
「麺のもちもち感がスープと合う」(澤井さん)
「高級店のシェフのイメージが脳裏に浮かびそう」(森本さん)
とコメント。麺8.5点、スープ8.5点、バランス8.0点で総合25.0点を獲得し、見事1位に輝いた。
以下、「しょうゆ」部門の2位は日清『ラ王 醤油』(5食376円)、3位に東洋水産『マルちゃん正麺 中華そば 和風醤油味』(5食462円)と続いた。
取材・文/石井栄子、篠田冴
※女性セブン2023年2月16日号