投資情報会社・フィスコが3月6日~3月10日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。米国でインフレ鎮静化への期待感が後退するなか、2月以降に発表された米国経済指標の多くは雇用統計を含めてまずまず良好だった。2月ISM製造業景況感指数では仕入れ価格指数が上昇。直近発表の新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。今週発表の2月米雇用統計は、非農業部門雇用者数が1月の大幅増の反動で前月比+22万人程度と予想される。また、失業率は歴史的低水準の3.4%と前回から横ばいの見通し。一方、平均時給は堅調とみられ、賃金コストの上昇によるインフレ高進が意識されやすい。今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25ポイント幅の利上げが予想されているが、一部で0.50ポイント幅の利上げも予想されている。
一方、3月9-10日に開催される日銀金融政策決定会合では、現行の緩和政策を維持する公算。来月任期満了の黒田総裁は大規模緩和政策を維持する必要性を強調するとみられ、リスク回避の米ドル売り・円買いは後退する見通し。ただし、金融緩和策継続は織り込みのため、リスク選好的な米ドル買い・円売りが一段と強まる可能性は低いとみられる。
【日本銀行金融政策決定会合】(9-10日開催)
日銀は9-10日に金融政策決定会合を開催し、現行の緩和政策を維持する公算。黒田東彦総裁による最後の記者会見が注目される。大規模緩和政策を維持する必要性が強調されれば、円買いは後退しよう。
【米2月雇用統計】(10日発表予定)
10日発表の米2月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比+22.0万人と、前回から減少、失業率は3.4%と前回と同水準となる見通し。一方、平均時給は堅調とみられ、米金利高・ドル高の材料に。