物価高が止まらず、多くのものが値上がりを続けているなか、今年は過去10年で最高レベルの花粉量と報じられ、花粉症の人にとってはその対策のための出費もバカにならない季節だ。
環境省は今春、関東、北陸、近畿、中国地方で、花粉を生み出すスギの雄花の量が、過去10年間で最大値を超えると予測。また日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、1998年から2019年の20年で、花粉症の有病率は16%から39%へと約2.5倍に増えている。実に日本人の約4割が花粉症を患っていることになり、この季節はティッシュペーパーが手放せないという人も多いだろう。そうしたなかで、花粉症の人たちのくしゃみとともに、「花粉症関連の出費が辛い」という悲鳴も続々と聞こえてきた──。
点鼻薬、点眼薬、飲み薬…
メーカーに勤務する30代女性・Aさんは、夫婦ともに花粉症。毎年、春先は花粉症対策関係の出費がかさむ。
「私はさっさと病院に行くのですが、点鼻薬、点眼薬、飲み薬のフルセットで1か月分だと3000円ほど。夫はレーザー手術を試したことがありましたね。いずれにせよ、毎年、いつ病院にいくか、どの治療法を選択するかに悩みます。アレルギーもそうですが、自力でどうしようもないものに関わるお金は仕方ないと思いつつ、やっぱり痛いですよね……」(Aさん)
Aさんは、「4月いっぱいまで花粉症との戦いは続くんでしょうね」と憂鬱そうだ。