コロナ禍も4年目を迎え、“マスクありき”の生活スタイルが変わろうとしている。コロナ対策のマスク着用について、政府は3月13日から屋内・屋外を問わず個人の判断に委ねる方針を示している。店頭ではマスクの需要が減ることを見越してか、“投げ売り”状態も散見されるようになった。そうした中、コロナ禍でマスクを買い過ぎて家の中に“大量のマスク在庫”を抱えている人たちもいるが、今後マスクとどう向き合っていけばよいのか。
品薄時には「2500円」だったのが「200円」に
IT企業に勤務する30代男性・Aさんは、最近のマスク販売事情についてこう話す。
「もうドラッグストアで50枚500円くらいで売っていますし、マスクが投げ売り状態になっていることを実感します。以前、マスク入手が難しかった時に1箱50枚入りで『2500円』の値付けをしていたお店が、最近『200円』で売っているのを見かけて、笑ってしまいました。在庫がはけなくなって、投げ売りしているのがミエミエですよね」(Aさん)
そうした中で、大量のマスクの“始末”に悩んでいる人は少なくないようだ。メーカーに勤務する30代女性・Bさんは、「家には、何箱あるか把握できていないほどマスクがある」と明かす。
「コロナ初期あたり、マスクの入手が困難だった時に、見つけたら買う習慣ができてしまいました。マスクが流通し始めても、またいつなくなるかわからないという思いから、常に余分に買い貯めしていたんです。しかも、家に十分あるにもかかわらず、カラーマスクや小顔に見える立体マスクなど、新商品が出れば次々に手を出していました」(Bさん)
Bさんは、もともとマスクをする習慣がなかった。「今後、“マスクしなくていい”ということになれば、これらのマスクをどう消費していいかわからない」と困り顔だ。Bさんは「しかも」と続ける。
「母親や、知り合いの女性からもらった布マスクもたくさんあるんです。コロナ禍初期の頃って、布マスクでオシャレするみたいな雰囲気があったじゃないですか? その頃に周囲の女性がこぞって布マスクをくれたんです。でもその後すぐに、『機能面では不織布のほうがいい』みたいになったから、結局どれも一度も使っていません。
捨てるくらいならメルカリで売ろうとも考えたのですが、当時はマスク出品禁止だったので、ずっと保管したままでした。もう出品も解禁されたというから、出品してみようかな。需要がある人に渡ったらいいですよね」(Bさん)