「楽して稼げる」の甘言につられて闇バイトに
「お金がない大学生をターゲットに、Twtterには“闇バイト”にかんする情報が溢れています。そして、『楽して稼げる』『短期で稼げる!高額バイト』『日給3万円!』といった甘言につられて、そうとは知らずに闇バイトに関与してしまう場合がある。実際に大学にも多くのトラブルが報告されています。とくに特殊詐欺の『受け子』については、現金を受け取るだけだから犯罪ではない、という誤った認識を持っている学生も多く、罪悪感を覚えにくいのかもしれません。
またこうした闇バイトに引っかかりやすい学生を炙り出すための方法が、Twitterでの『現金プレゼント』企画です。たとえば『フォローしてRTしたら抽選で100万円プレゼント!』『RTすれば誰でも1万円プレゼント』のような企画に参加すると、安易にお金を稼ぐことに興味があるとバレてしまう。つまり“カモ”であることを自ら名乗り出るようなものです」(20代/私立大学教員)
「スマホ1台で簡単に稼げる」の落とし穴
「最近、学生から聞いて不安になったのは『スマホ1台で簡単に稼げる』『スマホ副業』といった類の詐欺ですね。その実態は怪しげな暗号資産(仮想通貨)投資や、会員を紹介して利益を得るネットワークビジネスであることが多い。たとえば、紹介報酬で稼げるという投資系のMLM(マルチ商法)などがあります。難しそうな横文字を多用して思考停止させるのも、詐欺集団の特徴ですよ。
大学生がこうした詐欺に出会ってしまうのは、直接人から勧誘されるかインスタグラム経由が多いようです。高級ブランドの服やバッグ、時計、タワマン、スーパーカーなどの画像などを載せているアカウントに騙されてしまう若者も多い。世の中に『楽して稼げることは絶対ない』と伝えたいですね。僕自身は、非常勤の掛け持ちでどうにか研究者として食い繋いでいますよ」(30代/私立大学非常勤講師)
18歳から成人となり、大学生は保護者の同意を得なくとも自分自身で様々な契約ができるようになった。その一方で、活動範囲や人脈が広がる大学生活には、多くのリスクも隣り合わせに存在している。春から大学生になる人には、ぜひこれらの点に注意して安全な学生生活を送ってほしい。