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【日本株週間見通し】東京株式市場は弱含みか 米経済指標や国内企業決算など注目材料相次ぐ

 週末14日には米3月の小売売上高と鉱工業生産、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数が発表される。株式市場は直近の米経済指標の弱さに神経質に反応しているため、これらの指標結果次第ではさらに景気悪化を織り込む動きが加速する可能性があり注意したい。

 また、週末にはJPモルガン・チェースやシティ・グループなどの米国銀行の決算が発表される。米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻後では初の銀行決算なだけに注目度は高い。貸倒引当金がどれほど積み上げられるか、各社経営陣の経済先行きに対するコメントなどに注目だ。ネガティブな色合いが強いと、その後に本格化していく日米主力企業の1―3月期決算に対する警戒感が高まり、リスクオフの展開になる恐れがある。

 国内では12-2月期決算が本格化する。イオンモール<8905>、Jフロント<3086>、ABCマート<2670>、ファーストリテ<9983>、良品計画<7453>などの小売企業のほか、ローツェ<6323>、SHIFT<3697>、Sansan<4443>など注目のハイテク・グロース(成長)株の決算も発表予定だ。4月5日から、中国からの渡航者に対する新型コロナ水際対策がさらに緩和され、インバウンド需要の本格回復が期待される中、百貨店などをはじめとしたインバウンド・リオープン関連は数少ない株価上昇トレンドを示すテーマ銘柄だ。半導体関連は年央からの市況底入れに対する期待、グロース株は米長期金利の低下基調、などが支援要因になるとみられ、全体的にポジティブな反応が先行するかどうかに注目だ。

 一方、東京証券取引所が公表する裁定取引に係る現物ポジションによると、3月31日時点のネットベースでの裁定買い残高は1兆261.42億円と依然として高水準にある。米国株が崩れれば、海外投資家による先物売りが裁定売りを誘発する余地は大きいとみられ、需給面ではやや警戒しておきたい。

 今週は10日に3月景気ウォッチャー調査、11日に中国3月CPI、12日に3月企業物価指数、2月機械受注、米3月CPI、米FOMC議事要旨、13日に中国3月貿易収支、米3月卸売物価指数(PPI)、14日に4月限オプション取引の特別清算指数(SQ)算出、米3月小売売上高、米3月鉱工業生産、米4月ミシガン大学消費者信頼感指数、などが予定されている。

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