「医師は患者の表情や訴えから病状を予測する必要があるのに、カルテばかりに目が行って患者を直視しない医師は論外です。逆に患者の目を見て丁寧に話す医師は信頼できます。“薬をのまないとダメだ”と自説に固執し、上から目線で一方的な見解を述べる医師も避けるべき」(土山さん・以下同)
やたらと検査して、薬を多く出す医師も要注意だ。
「充分な説明がないまま、なぜ必要なのかわからない検査ばかり行う医師は、利益目当ての可能性があります。同様に、理由が曖昧なのに薬だけ多く出す医師も注意が必要で、『ポリファーマシー』という多剤併用の状態を誘発し、患者の健康を害する恐れがあります」
「アフターフォロー」の充実度もその医師が体をあずけるに値するかを測るカギになる。
「かかりつけ医では対応困難な場合、速やかに紹介状を書いてくれ、その内容を教えてくれる医師は信頼できます。ほかのドクターの意見を聞きたい場合、セカンドオピニオンを快く許可するかどうかも判断材料です」
医療は専門性が高い分野であり、患者がある程度、医師の指示に従うことは避けられない。だがその際、「患者が納得できるかどうか」が評価の分岐点になる。
「例えば、複数の治療方法があり、保険診療か自由診療かを選択しなければならないとき、どちらか一方に固執し、患者に選ばせない医師は避けて。どちらを選ぶにせよ、患者が納得して選択できる仕組みのあるクリニックは評価できます」(前出・男性内科医)