ユーザーが増えてくると“BeReal疲れ”も?
大学2年生の女性・Bさん(19歳)は、周囲よりも早くから「BeReal」を利用してきた。その魅力を次のように語る。
「よく『BeReal』は“アンチインスタ映え”“アンチフィルター”なんて表現されているけれど、私からすると“無加工”だからこそ、色々なマウント合戦もあると思います。たとえば、『すっぴんでもカワイイ』『高級なお店にいる』とか。あとは彼氏や彼女らしき人を映り込ませて『匂わせ』をしたりとか……。
あとは他人の生活をのぞき見られる、という点もおもしろいですよね。そこまで親しくない友人でも、『こんな家に住んでいるんだ』『部屋はこんな感じなんだ』『こんなところでご飯食べているんだ』などと、普段は見えない一面を見ることができるんです」(Bさん)
とはいえ、おもしろい面ばかりではないとBさんは続ける。
「キラキラしたSNSから逃れるように“リアル”を投稿するようになっても、毎日続けているうちに、だんだんと義務化してくるんですよ。あと聞いた話だと、自分以外の友人同士で楽しそうに遊んでいる写真がアップされて、『私だけ誘われていない!』と仲間はずれにされたように感じることもあるようです。
結局、どれだけ“リアル”を見せるといっても、アプリ上に自分の姿をアップするという意味では承認欲求と関係しているので、やっぱり“作られたリアル”になる部分はあると思う。もっとユーザーが増えていけば“BeReal疲れ”も起こってくるんじゃないでしょうか」(Bさん)
加工アプリやフィルターで「盛る」ことに慣れたZ世代。そのアンチテーゼとして登場したリアルな日常に特化した写真投稿アプリが支持を集めているわけだが、そこに映し出されているのは“本当のリアルな姿”なのかどうか──。(了)