あらゆるものの値上げが止まらないなか、特に深刻なのが電気料金の値上げだ。そこでで、日常的に使用するエアコンや照明、さらには温水洗浄便座における、電気料金を節約するためのテクニックを“家電王”こと東京電力エナジーパートナーの中村剛さん(55才)に節約術を聞いた。
暑いと思ったら温度を下げず、エアコンの風量を上げる
「暑いと思ったとき、エアコンの設定温度を下げる人が多いのですが、まずは風量を上げてみてください。風量を上げることで涼しさを感じやすくなります。エアコンの設定温度を下げることに比べれば、風量の場合モーターでファンを動かすだけなので、電気代の抑制にかなり効果的です」(中村さん・以下同)
室外機の前に物を置かない
「エアコンは冷房の場合、室内機で部屋の熱を集めて熱交換器に取り込み、屋外に設置している室外機から外へ放出します(暖房の場合はその逆で、部屋の冷気を外へ出す)。そのため、室外機の前に自転車や植木鉢を置いたり、雑草が生えたりしていると空気がうまく回らずエアコンの稼働効率が悪くなります」
冷房・暖房は必要なときだけ使用!稼働時間を減らす
「外の気温を確認して、自分が必要ないと思えば適宜止めることが大切です。冷房の稼働を1日1時間減らすと年間で約580円、暖房なら約1260円の節約(冷房は設定温度:28℃の場合、暖房は設定温度:20℃の場合)になります。ちなみに『エアコンはつけっぱなしの方が電気代は安くなる』という説は、建物の断熱性能によっても異なるため一概には言えません」
フィルターの掃除をする
「最近のエアコンは便利なお掃除機能のついたものが多いのですが、フィルターの掃除はした方がいいですね。きれいに保つことでエアコンの性能をフルに発揮させ、節電につながります。フィルターを月に1~2回掃除した場合、しない場合に比べて年間で約990円の節約になります」