吉田みく「誰にだって言い分があります」

「マスク外したいけど…」着用判断を左右する周囲の視線 一足先に外したら「顔に自信あるんじゃない?」と陰口も

まだ「マスク着用」を続ける人も少なくないが…(イメージ)

まだ「マスク着用」を続ける人も少なくないが…(イメージ)

 5月8日以降、感染法上の分類で「2類相当」に位置づけられていた新型コロナウイルスが、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」へと移行する。新型コロナ対策として実施されてきた医療・行政の各種事業・サービスの終了が告知される一方、今後は発熱患者が受診できる医療機関が増えるなどの変化が見込まれている。

 そうしたなか、“もっとも身近な感染対策”とも言われてきたマスク着用にも変化が生じてきた。コンビニ大手3社は、これまで「推奨」してきた従業員のマスク着用を「個人の判断」に変更するという。旅行業大手の星野リゾートは5類以降後、「従業員全員でマスクを外す」旨を代表の星野佳路氏が言及。接客業で大切な「笑顔」で客を迎えたいからだという。

 とはいえ、マスクの着脱については、いまだ賛否両論があるのが実情。個人レベルでも、その判断に迷う場面は多くあるようだ。その実例を、フリーライターの吉田みく氏がレポートする。

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 気温が高い日には屋外でマスクを外す人が増えてきているように感じるが、全体的には着用している人のほうがまだ多い印象を受ける。マスク着用をめぐるさまざまな価値観が行きかう状況では、トラブルに発展するケースもあるようだ。

 千葉県在住の専業主婦・ユミコさん(仮名、35歳)は、3歳の長男が通う幼稚園内でのマスク着用について頭を悩ませていた。

「幼稚園からのお便りには『マスク着用は任意とします』と記載がありましたが、先生方も保護者もほぼ全員が着用しています。園の方針では、先生方は5類になってから外すそうです。子どもたちは外しているほうが圧倒的に多く、のびのびと園庭を駆け回っています」(ユミコさん)

 ユミコさん自身は、体調に不安がある場合や咳やくしゃみなどの症状が出た際は、マスクを着用したいという考えを持っている。それでも基本は、着用せずに過ごしたいと考えているそうだ。しかし、周囲の視線が気になってしまい、なかなか外すことができないと嘆いていた。

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