貿易、対内直接投資の規模が大きいということは、国際金融市場では大きな武器となる。そうした観点に立てば、バイデン政権がなぜ対中強硬策を行おうとしているのかがよくわかる。
しかし、果たして現在の直接的な貿易を制限するようなやり方でうまく行くのだろうか。少なくとも、客観的なデータや各国の対応をみる限り、水面下で着実に進む人民元の国際化は止まる気配はない。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。楽天証券で「招財進宝!巨大市場をつかめ!今月の中国株5選」を連載するほか、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」も発信中。