家計

「13万円が私の売掛に」客のツケが回収できないクラブホステスの悩み 解決策はあるのか、弁護士が解説

 このような背景がなく、店から雇われているだけで、ツケ払いや保証などの意味を十分理解できていない初心者は危険です。店の言うままに、客の飲食代を保証し、店がツケ払いの客、それも支払能力に疑念のある客をホステスに押し付けたりした結果、ツケが溜まると月給から差し引き、ツケが残っている間は、店を辞めさせないなどのケースもあります。

 これは金で縛って働かせるようなもので、こうした契約は公序良俗に反しており、無効と解される場合もあります。そこで店との契約内容を弁護士や労働基準監督署等に相談するのもよいと思います。

 最後の3つ目は、店への反論も難しければ、転職先を探して店主に月給で返せることを説明し、分割払いを認めてもらうように交渉してみるのは、いかがですか。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2023年5月19日号

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