家計

住宅ローンの支払総額を抑えるには“返済前半の金利”が重要 「最初の10年間で約半分の金利払い」

住宅ローンの変動金利と固定金利、どちらが正解か、考えるべきポイントとは(写真:イメージマート)

住宅ローンの変動金利と固定金利、どちらが正解か、考えるべきポイントとは(写真:イメージマート)

 今後、金利が上昇する可能性が指摘されている。この局面において、住宅ローンは固定金利か変動金利のどちらを選ぶのが正解なのか、迷う人は多いだろう。そのためには住宅ローンの仕組みを理解することが肝要だ。住宅ローンアナリストでモゲチェック取締役COO・塩澤崇氏が、住宅ローンの仕組みを解説する。

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 過去30年近く、この国では変動金利が本格的に上昇することはほとんどありませんでした。「金利は上がらない、もしくは下がり続けるもの」、そうお考えの方も多いのではないでしょうか。

 ですが、昨今、日本経済を取り巻く環境が大きく様変わりし、金利上昇の可能性が指摘されるようになりました。そこで今回は、住宅ローン利用者を悩ませる長年の問題、「変動金利と固定金利、結局どちらがいいの?」を取り上げてみたいと思います。結論に行く前に、まずは、住宅ローンの仕組みから説明していきます。

住宅ローンならではの返済方法

「元利均等返済」という言葉をご存じでしょうか? 毎月の支払額が一定で、返済が進むにつれて元本と金利の内訳が変わる返済方法のことです。もうひとつ「元金均等返済」というものもありますが、現在の住宅ローンでは、元利均等返済が一般的となっています。

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