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孫正義氏が「PayPayサービス変更」の先に見据える三木谷浩史氏の“本陣” 「楽天経済圏」との全面対決に発展か

今年10月からが“本番”

 その一方で、楽天にも弱点がある。

「三木谷さんの肝煎りで始まった携帯電話事業・楽天モバイルが伸び悩んでいます。楽天としてはスマホを入り口に楽天経済圏をより強固にする目論見が今のところはうまくいっておらず、赤字を抱えています」(前出・関氏)

 楽天モバイルユーザー約450万人に対し、ソフトバンクは約4700万人とその差は10倍以上だ。互いに強みと弱みがあるなかで、関氏は今秋に競争が激化するとみる。

「今年10月、Zホールディングスは傘下のヤフー、LINEと合併します。LINEが抱える9000万人超の利用者を加えてPayPay経済圏を築いていければ、楽天経済圏も脅かされるでしょう。

 また、ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アームは、年内にも上場により数兆円の資金調達が期待されます。LINEの集客力や巨額の資金をバックにPayPayブランドの統一を進め、さらに大きなキャンペーンに打って出て楽天経済圏からユーザーを奪うことを画策しているのではないでしょうか。勝負師の孫さんに風が吹くか、楽天が死守するか、注目です」

 キャッシュレス決済の競争に端を発する、日本を代表する起業家2人の対決の行方やいかに──。

※週刊ポスト2023年5月26日号

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