ベースとなっているアルファードの最上級グレード、エグゼクティブラウンジなどは800万円近い価格であり、さらに贅を尽くしたカスタムを施した最高級グレード、ロイヤルラウンジ(現在は設定なし)は1500万円ほどでした。
当然ですがレクサス・ブランドを冠したミニバンだとすれば、確実にそうしたトヨタ・ブランドとの差別化を意識した値付けが行われることになるでしょう。さらに今年、フルモデルチェンジ予定の新型アルファード/ヴェルファイアがベースとなっているだけに、機能面だけでなく、価格帯もそれなりの高額車になるはず。「仕様によっては3000万円ぐらいのモデルもある」と予想する声もありますが、残念ながら現状で価格は明らかになっていません。
その仕上がりへの自信からかもしれませんが、レクサスはこのクルマを「レクサスがイチから造り上げた“ラグジュアリームーバー”」とか「フラッグシップMPV」と呼んでいます。まさにプレミアム・ミニバンの頂点になるだろう新型レクサスLMは、どんな進化を遂げているのでしょう。
どの席に座るのがもっとも快適か?
実際に見ていくと進化した部分は枚挙にいとまがないほど。高付加価値の内容を確認するだけでも快適性を最優先した内容が明らかになります。現状ではまだ新型「LM」の情報はプロトタイプのもの、と言うことになりますが、まずは大型化されたボディサイズです。全長は5125mmで旧型より85mm長く、全幅は1890mmで40mm広く、全高は1955mmで10mm高くなっています。ホイールベースは3000mmと変わりがありませんが、2メートル近い全高と、押し出し感の強いフロントマスクの堂々さからは、周囲を圧倒するのに十分すぎる存在感が漂ってきます。
先代よりも、ひとまわり大きくなったボディには、6人乗りや7人乗りだけでなく、まさにリムジン的な4人乗り仕様、つまり前席の後ろに2人だけが使用するスペースとなるモデル設定もあります。ひとまわり大きくなったボディのキャビンスペースは、拡大しているはずですから2列目から後方の居住性も、旧型より確実に向上していると思います。
豪華で快適な装備でもこだわりが多く見えます。シートは、どこに座っても心身共に自然体でいられるように、乗員の身体の動きを徹底的に分析し、頭部の揺れの軽減と視線の安定化をもたらし、疲労感などの低減を実現しています。