包装紙がスポーツ新聞のピンク面
IT企業に勤務する20代女性・Bさんも、よっぽどのことがない限り低評価はつけないというが、過去に2回ほど低評価をつけたことがある。
「新品・未使用という説明で買った服が、開封したら汚れとシミ、人間のものか動物のものかわからない毛がついていました。確かにタグはついていたのですが、これって未使用品っていうんですかね……。『自宅保管だったことをご理解ください』という注釈があったかどうかは覚えていませんが、それにしても保管状態があまりにも悪い。『今後気をつけてくださいね』という意味合いを込めて、低評価にしました。
もう一回は、本を購入した時のことです。本は問題なかったのですが、包装紙替わりの新聞紙が、スポーツ新聞の女性の裸が載っているページでした……。ものすごく気持ち悪くて、運営に通報しようと思いましたが、品物が悪かったわけでもないと踏みとどまり、ほかに購入する人の参考になればと、低評価をつけました」(Bさん)
値下げ希望額が通らなかった不満から?
こうして様々な事情から「低評価」がつくことがあるわけだが、出品者からすれば困惑するケースもあるようだ。金融機関に勤める40代女性・Cさんは、迷惑な購入者の実態を明かす。
「本やスマホなどは傷やスレ、ヤケなどに神経質な人もいるので、あくまで中古品であることと、実際の状態について、言葉での説明だけでなく、傷などの部分はなるべくわかりやすく撮影した写真も掲載していました。私としては精一杯のつもりでしたが、『状態が思ったより悪かった』と低評価をつけられて、どうすればいいのかわからなくなったことはあります。
また、『何日かかりますか?』『早めにお願いします』『この日までにお願いします』と立て続けに何度も連絡があった時は、恐怖を感じたこともあります。私は3日以内に発送したのですが、購入後のアクションが遅いという理由で、低評価をつけられました。人によってきれいかどうかの基準や、早い・遅いの基準は違うので、難しいなと思いました」(Cさん)
Cさんは、値下げしたのに、低評価をつけられこともあるという。
「コスメの値下げ交渉をされて、相手が最初に望んだ額ではなかったものの、私も少し値下げをして、お互いが折り合いをつけた金額で決着したつもりでした。それなのに、『対応が悪い』という理由で、低評価をつけられたことが……。梱包もやりとりも問題なかったはずなので、低評価の理由は、相手の希望額を拒んだことしか考えられません。無言で低評価にされることもあります。なんだか悲しい気持ちになり、こんなことなら出品しないで捨てたほうがマシだったと思ったことも」(Cさん)
「低評価」は、売る側も買う側も後味が悪いもの。お互いに気持ちよくやり取りをしたいものだ。(了)