快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

冷静ではいられない“最新で最高のポルシェ”「718ケイマンGT4 RS」の乗り心地 「だから乗りたくなかった…」

 あくまでも公道上では冷静に「最新にして最高のポルシェ」を味わうだけなのですが、それでも大きな満足を得られたことは事実でした。そして「高性能車を所有できる人こそ、自制心を持った真の大人」ということを理解するのに、それほど時間は要らなかったのです。これで2000万円オーバー。スポーツカーを愛する人の度量が試される重要な1台とも言えるわけです。

 そして最後に、このGT4 RSが示してくれた、ある覚悟が見えてきました。次々に内燃機関であるエンジンのスペックをどんどんと向上させてきたのは、その先にある「純粋なるエンジン時代への決別」を示唆しているのでは、と思えてきたのです。そんな一抹の寂しさを感じつつ、官能の世界にどっぷりと浸かった数日間に感謝しました。

【Cayman GT4 RS】
価格:2024万円~(税込み)
全長×全幅×全高=4,456×1,822×1,267mm
ホイールベース:2,482mm
車重:1,415kg
最小回転半径:11.4m
最低地上高:未公表
トランスミッション:7速AT
駆動方式:MR
エンジン:水平対向6直列4気筒エンジン 3,996cc
最高出力:368kW(500PS)/8,400rpm
最大トルク:450N・m(45.9kgf・m)/6,750rpm
燃費:13.2L/100km(WLTPモード)

【プロフィール】
佐藤篤司(さとう・あつし)/自動車ライター。男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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