日本語や日本の知識への苦手意識も
日本語も英語も習得が中途半端になることを、「ダブル・リミテッド」という。実際、萩原氏はいまでも、日本語や日本の知識への苦手意識があるという。教育ジャーナリスト・教育アドバイザーで、自身も小学2年生から中学2年生までインターに通った萩原麻友氏はこう話す。
「私にとっての日本の歴史は、テレビのクイズ番組などで得た知識がほとんどなんです。都道府県名も英語で教わったので、いまでも漢字で書ける自信がありません。公立小学校に通う息子の方が、よっぽど漢字は得意だと思います」
文化や慣習を学ぶ難しさもあるようだ。萩原氏が続ける。
「インターには書道の授業がなく、体育では鉄棒や跳び箱、マット運動もありませんでした。身体測定や定期健康診断もありません。掃除の時間も給食もないので、給食当番で“食べ物をお皿に盛り付ける”という経験もない。敬語や日本のマナーもよく知らず、高校生になってから、アルバイトを始めてやっと学んだほどでした」
子供をインターに通わせていたことを明かした内田也哉子は、自身も1才半の頃からインターに通っていたが、小学6年生のときに公立の学校に編入。通学の難しさをインタビューでこう明かしていた。
《日本語も下手だし、日本社会の常識や暗黙の了解などもしっかり身についていないので、日本人の友達や先生とすごい隔たりを感じた。結局、最後までずっと馴染めないままだった》
※女性セブン2023年6月22日号