●食べられたくない!抵抗するとき“鳴き声”を上げる
「海外のゴキブリには、鳴いたり音を出したりする種類もいます。危険を感じると、気門から空気を出してプシュープシューという音を出すのですが、これは食べられないよう威嚇をしているときの“鳴き声”なんです」(柳澤さん)
●フンにフェロモン注入!仲間を呼んだり警告したりする
ゴキブリは2種類のフェロモンを出して、仲間にメッセージを送るという。「ひとつは集合フェロモンで、フンの中に含まれます。これで仲間を呼ぶわけです。もうひとつは、分散フェロモン。巣が過密状態のときや巣を替えないといけないときに発するようです」(柳澤さん)。
黒ごまのようなフンを見つけたら、仲間を集める前に掃除しておこう。
●「白いゴキブリ」の正体は?
白いゴキブリというと、珍しさにテンションが上がるかもしれないが、実は──「脱皮直後のゴキブリです。ゴキブリは脱皮を繰り返し、大きくなります」(柳澤さん)。
生まれたてのチャバネゴキブリの幼虫は体長3mm程度で白く、見つけにくい。繁殖に気がつかないことがないように注意しよう。
●漢方薬・食用として使われることも
海外では食用にもされるゴキブリ。「中国ではシナゴキブリ、サツマゴキブリという種類が漢方薬の素材にされています」(柳澤さん)。
生薬ではシャチュウと呼ばれ、血液の滞りを改善する効果があるという。
●約2億6000万年前から生息。“生きた化石”と呼ばれる
ゴキブリの誕生は、恐竜などが出現する2億6000万年以上前の古生代ペルム紀とされる。生物種の約9割が絶滅した古生代の大量絶滅期(2億5000万年前)を乗り越えたことから“生きた化石”と呼ばれる。