神出鬼没のゴキブリに恐怖を感じるのは男性も女性も関係ないが、最近ではそれを“便利屋さんにやってもらう”という人も少なくないようだ。
便利屋業を営む40代男性が、ゴキブリ退治事情を明かす。
「便利屋は、文字通り基本的に何でも依頼を受けるのですが、ゴキブリ退治の依頼がここ数年、非常に増えている印象です。一人暮らしの女性が震えた声で電話をかけてくることもありますが、最近目立つのは、若い男性の方。明らかに依頼件数が増えていて、驚いています。同業の知り合いとも、よくその話がネタになるくらいですよ」
一口にゴキブリ退治といっても、その数やシチュエーションはケース・バイ・ケースと想像しがちだが、意外にもパターンはほぼ決まっていると話す。
「昼間に害虫駆除を頼まれるケースもあるのですが、それは中高年やシニア層が多い。うちは24時間対応なので夜遅くや深夜でも電話対応しているのですが、その時間帯には一人暮らしの若い男性が『助けてほしい』とSOSしてくるのがお決まり。私が家に到着するころにはすでにゴキブリがいなくなっていることがほとんどで……」(同前)
便利屋の料金体系は作業内容で〇〇円と決めている業者、時間単位で請求する業者がある。
「うちは時間単位で請求。ゴキブリが見つからなくてひたすら捜索することもあるので、その時間分の料金は頂戴します。わざわざ依頼してきて、何も出てこないのにお金だけ払うお客さんを見ると、ちょっと申し訳ないなとも思います」(同前)
20代会社員のAさん(男性)は、ゴキブリ退治のためにこうした便利屋を利用する1人だ。自らを“ゴキブリを殺せない系男子”と自称。一人暮らしの部屋でゴキブリと遭遇してしまうことを極端に恐れている。