ゴキブリが嫌うハーブ系などのにおいを放つ忌避剤もあるが、部屋全体には効果がないため、使うなら玄関口や窓枠などゴキブリの侵入口になりそうな場所にピンポイントで塗るのがいいという。
素人がよくやる駆除方法のひとつに、新聞紙などで叩き潰す、というのがあるが、駆除の専門家は口をそろえて、「おすすめしない」と言う。死骸が飛び散って掃除が大変なうえ、不衛生だからだ。
「私が実践しているのはゴキブリの周囲を食器用洗剤で囲む方法です。洗剤に足を取られて動きが鈍くなったら、体にも洗剤をかけます。シャンプーや洗剤に入っている界面活性剤が、ゴキブリの体を覆うワックスを落として気門(呼吸する部分)を塞ぐため、窒息死させられるのです」
スプレータイプの殺虫剤がない場合におすすめだ。
掃除機で吸って風圧で殺してもいいが、死なない場合もあるので、吸った後はゴミのパックに殺虫剤をかけてから、速やかに捨てよう。
掃除をして部屋をきれいに保ち、トラップタイプ・置き餌タイプの駆除剤を設置すれば1か月ほどで効果が見えてくるという。
【プロフィール】
大久保柾幸さん/アースウェル代表取締役。殺虫剤を使用しない特殊技術で飲食店や病院などのゴキブリ対策を行う会社を経営。2017年には年間5万匹減、駆除効果99.9%を20年連続達成したゴキブリ対策の専門家。著書に『ゴキブリ退治に殺虫剤は使うな!』(白夜書房)。
イラスト/こさかいずみ
※女性セブン2023年7月6日号