カップ麺に調味料、レトルトカレー……この夏、新たに値上げする食品は枚挙にいとまがない。そんな物価高や電気代高騰を乗り切るべく、埼玉県在住のFさん(62才)は、半年前から週3日のパートに加えて、「在宅副業」でお金を稼ぐようになった。
「夫が会社に行っている間にパソコンを借りて、新商品のアンケートモニターをやっています。5社のサイトに登録して、アンケートに答えるだけ。もらえる現金や商品券などは決して大きな額ではないですが、暇な時間を有効活用して月に5000円ほどの副収入を得ています」
子育てを終えた主婦・Sさん(60才)は夫の目を盗んで「オンライン悩み相談」で稼いでいる。
「“モラハラ夫”からいつでも自立できるようにと内緒で始めました。外で働くことも考えましたが、働いていることが夫にバレないよう、パソコンさえあれば家でもできる『オンライン悩み相談』にしました。最初はあまり依頼がなかったものの、徐々に増えてきています。いまはへそくりレベルですが、きちんと稼げるようになったら夫に通帳を突きつけてそのまま離婚しようと思っています」
初月はお客さんが1人だけだったが、いまでは週に1人は相談があり、リピーターも増えてきているという。
夫に扶養されている主婦は注意が必要
在宅副業はスキマ時間を使って夫に内緒でお小遣いを稼げるため、FさんやSさんのようなパートタイマーや主婦に人気。自宅でできて、力仕事や立ち仕事ではないため60才を超えても稼ぎ続けられる。しかしメリットが多い一方、忍耐が必要なものも多く、お客さんを獲得して軌道に乗るまでが大変だが、女性の方が向いていると全日本趣味起業協会代表理事の戸田充広さんは言う。
「大切なのは好きという気持ちです。楽しいと思える要素がないと継続が難しく、その先の成功までたどり着けません。男性がよく副業に失敗するのは、稼ぐことしか考えていないからです。私のところに来る女性は“楽しく仕事をして自分が輝きたい”という気持ちを持っているので継続でき、結果として成功することが多いです」(戸田さん)