いまなら「一発アウト」なことが多すぎた
商社に勤務する女性・Bさん(56歳)は、自分が若手時代の飲み会のひどさを振り返る。
「50代でも、前半と後半とで事情はだいぶ違っていて、私はまだバブル時代の“残り香”があった世代かな。若い頃はアルハラ、セクハラ、パワハラが当たり前。飲み会は下品な芸を要求される場でした。男性社員は一気飲みも当たり前だし、まずは駆けつけ3杯からスタート。二次会・三次会も強制参加で帰らせてもらえず、夜中まで飲んで朝に出勤することもしばしば。カラオケのデュエットでベタベタ触られることもよくある光景。いまなら一発アウトなことが多すぎました」
そんな経験をしてきたからこそ、今の若手社員たちを見るとうらやましく感じることもあるそうだ。
「私たちの時代の、強制的な飲み会への参加や、無理やり飲まされるとか、なんだったのか……。何か不快に感じることがあれば、今は訴えることもできますよね。
そもそも職場の飲み会は仕事の話ばっかりで、何も楽しくない。たとえ時間とお金があっても行きたくない、と心のなかで思っていましたよ。それなのに断るとすぐ『デートなの?』と興味津々で聞かれたりして。もし楽しく飲ませてくれるんだったら、職場の飲み会でも好きになれたんじゃないですかね」(Bさん)