「こうした基礎控除や特例により、亡くなった人のうち、相続税が発生するのは8％ほどしかいないとされています。一方、現預金3000万円のうち1000万円を子供に生前贈与したら、場合によってはそのうち300万円を贈与税として引かれることもあるのです」（岸さん・以下同）
見方を変えれば、実に国民の92％は、慌てて生前贈与すると“損”になるのだ。焦って間違った選択をしないためにはまず「わが家にどれくらいの財産があるか」を把握する必要がある。
「現預金、不動産の評価額、株や投資信託などの金融資産、生命保険のほか、会社員なら死亡退職金の有無を会社に確認を。財産総額を入力すると大まかな相続税額を計算してくれるウエブサイトもあるので、早まった決断をする前に現状把握をしてください」
※女性セブン2023年8月17・24日号
