発達障害の診断でさまざまなサポートも
発達障害の人にとって、障害者手帳の取得はメリットになると、社会保険労務士の井戸美枝さんは言う。
「発達障害の場合は、『精神障害者福祉手帳』が取得できます。障害の種類や程度に応じ、各種福祉サービスが受けられるんです」(井戸さん)
自治体によるが、公共交通機関の割引、就労支援などのサポートが受けられるため、障害者手帳を得ることで、発達障害の人が生きやすくなると井戸さんは言う。雨谷さんも就労支援を活用したという。
「前の職場とは、在宅での業務委託契約を結び、昼はパート、夜は在宅で仕事をしてきました。現在はデザイン系の会社でフルタイム勤務をしています」(雨谷さん)
それまでは、周囲に迷惑をかけないことばかりを考えていたが、自分の正体がわかったことで、やりたいことや適したやり方がわかり、生きやすくなったと雨谷さんは言う。
「診断前の幸福度は3でしたが、いまは8くらいです」と、笑顔で答えてくれた。
※女性セブン2023年8月17・24日号