店員の“口約束”にも気をつけたい。
「店舗などで車を見ている時にキズやへこみについて担当者に指摘すると、よく『契約後に修理しておきます』と言われますが、約束を反故にされるトラブルも発生している。
そのほかにも『納車までに無料のオプションを付けます』とセールストークがあったのに、実際は納車時に付いていなかったというケースも。『言った、言わない』で揉めることが多いので、口約束は必ず録音するか書面化しておくこと。拒否されたら別の店を検討すべきです」(加藤氏)
表示された本体価格よりも、実際に支払う金額が高くなることもトラブルの種だ。加藤氏が言う。
「コーティングなど高額なオプション費用や車庫証明の取得費用などの項目をきちんと説明せず、見積書はパソコン画面上でサッと見せるだけで素早くスクロールする業者もあります。こうした行為も悪徳業者の常套手段なので、必ず紙の見積書をもらって細部までチェックすること。ローンの金利を教えず、毎月の支払額だけを伝える手口にも要警戒です」
今年10月から中古車の販売価格表示は本体価格に変わって、保険料や税金などの諸費用を含めた「支払総額」の明記が義務化される。中古車の購入額が“明朗”になるので、10月以降は判断しやすくなりそうだ。
※週刊ポスト2023年8月18・25日号