まだゲーム機本体が“1人1台”ではなかったころ、家庭のテレビも“1人1台”ではなかった。
「1980年代は、テレビが“一家に1台”の時代。子供部屋ではなく、リビングにあるテレビにファミコンを繋げている家庭が多かったと思います。友達の家でファミコンをしていたら、その子のお母さんがアイロンがけをしながら、子供が遊んでいるのを見ているなんていう光景が当たり前でした。夕方の5時くらいになると、おじいちゃんがリビングに来て『相撲を見るからゲームやめろ』って言われたこともあったなぁ。ファミコンをやるのも一苦労な時代でしたね」(Aさん)
今なら、ゲーム機本体やスマホなどの端末は“1人1台”が当たり前。大人も子供も好きなときにゲームを楽しんでいる。
「1980年代は、ゲームをプレイするということ自体が貴重な体験。だからこそ、カセットを選ぶ際は慎重になるんだけど、それでも失敗してしまうこともあった。スマホアプリが無料でダウンロードできる今の子供たちが羨ましいですね」(Aさん)
40年前のファミコン事情。振り返ると、生活様式の変遷も伺えて興味深い。(了)