住まい・不動産

タワマンを選んだシニアに大誤算が 安全のための風呂場の扉交換で200万円の追加出費に

多くのタワマンで採用されているという1枚扉。コストを安く抑えられるというメリットも(イメージ)

多くのタワマンで採用されているという1枚扉。コストを安く抑えられるというメリットも(イメージ)

交換するならユニットバスごとの入れ替えに!?

 こうしたケースは決して珍しくないと指摘するのは、高齢者向けのリフォームに詳しい高齢者住環境研究所の溝口恵二郎代表だ。

「タワマンのお風呂は浴室の壁や天井、浴槽などのパーツがセットで製造されたユニットバスです。防水の観点から内開きで作られるのですが、1枚扉と折れ戸という大きく2つの種類があります」

 1枚扉のほうがコストを安く抑えられるし、耐久性も折れ戸より高いこともあり、多くのタワマンで1枚扉が採用されている。

「でも、1枚扉だとAさんのように倒れてしまうと扉が開かず、苦労することもあります。救急隊などはこうしたケースでは、ドアを破壊して救助します」(溝口氏)

 将来的に要介護状態となり、入浴介助が必要になった場合でも、内開きの1枚扉は不便だ。

「洗い場に椅子を置いて、座ってもらい、その後ろで介助者がシャンプーなどの介助をする。その時も、扉が邪魔をして出入りがしにくい。様々な理由で、扉は折れ戸のほうが便利なんです」(溝口氏)

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