投資情報会社・フィスコが、株式市場の9月19日~9月22日の動きを振り返りつつ、9月25日~9月29日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で1130.68円安(-3.4%)の32402.41円と反落。3連休明けの週初は、台湾積体電路製造(TSMC)が取引先に対して納入延期を要請したとの先週末の報道の影響で半導体関連株を中心に下げ幅を広げ、日経平均は反落して始まった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前にした持ち高調整や想定以上にタカ派となったFOMCの結果を受け、その後も日経平均は下落が続き、週末にかけて4日続落した。一方、22日の昼頃に政策の現状維持を決定した日銀金融政策決定会合の内容が伝わると、為替の円安に伴って買い戻され、日経平均は一時前日終値近くまで下げ幅を縮めた。ただ、引け後の植田総裁の会見を見極めたいとの思惑から買い戻しが一服すると再び軟化した。
注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場の大方の予想通りに政策金利が2会合ぶりに据え置かれた。しかし、年内の追加利上げの可能性が除外されなかったことに加え、政策金利見通し(ドットチャート)が示す2024年末の政策金利中央値が5.1%と前回6月時点の4.6%から切り上がった。米10年債利回りが連日で2007年11月以来の高値を更新するなか、当面は金利動向に神経質な展開が続きそうだ。
一方、22日大引け後の植田和男日銀総裁の記者会見では、「粘り強く金融緩和を続ける必要がある。実現が見通せる状況になれば政策の修正を検討することになるが、現時点では経済物価をめぐる不確実性はきわめて高く、政策修正の時期や具体的な対応について到底決め打ちはできない」との見方が示され、従来の姿勢が踏襲された。マイナス金利政策の解除など関して踏み込んだ発言がなかったことで目先はあく抜け感による買い戻しが続きそうだ。
日経平均は22日までの4日続落で合計1100円超も下落しており、今週は短期的なリバウンドも見込まれる。また、岸田文雄首相が訪問先の米国で22日、ニューヨーク連銀の「ニューヨーク経済クラブ」主催のセミナーに日本の首相として初めての講演者として招かれ、「資産運用特区」の創設など海外投資家の参入促進に向けた講演を行ったことが伝えられている。今週からは海外投資家を日本に招待する金融庁主催の「ジャパンウィークス」も開催される予定で、海外投資家の買いが膨らむことが期待される。