前出の金澤氏は次のように語る。
「私はシニア男性専門の就職セミナーを行なっていますが、その参加者からもAさんのような事例を聞きます。人材紹介の求めに応じて知り合いを企業に紹介し、そこから自分自身の顧問契約に繋がるケースもなくはないようですが、かなり狭き門であるのが現実です」
Aさんはその後、経済産業省が主催する中小企業とシニア人材のマッチング支援事業に参加し、そこからの繋がりで、地元企業と顧問契約を結ぶことができたという。人手不足が叫ばれ、シニアの人材にも活躍の場はあるはずだが、それがそう簡単に見つかるわけではないというも難しいところだ。(了)