“訳あり品”を狙っていく
ふるさと納税とは全国の地方自治体に寄付ができる制度だ。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝氏が解説する。
「最大の魅力は、寄付することで送られてくる返礼品。年収や家族構成によって上限額はありますが、寄付額から2000円を差し引いた金額分が所得税や住民税から控除されるので『実質負担2000円で豪華返礼品が受け取れる』わけです」
寄付を巡る自治体間の返礼品競争を問題視した政府が10月からルールを一部変更したことにも注目が集まった。
「今回の改正のポイントは2つ。1つ目は、〈寄付集めの総経費は寄付額の5割以下に収める〉としてきたルールの内容を変更して、経費項目を増やしました。2つ目は返礼品の地場産品の基準の見直し。返礼品が肉や米の場合なら、その食材が寄付先の自治体と同一の都道府県内の産品でなければならないとするなど、基準を厳格化したのです」(前出・井戸氏)
それにより一部の返礼品が姿を消したり、寄付額が上がったりしたため、お得感が減じたと受け止められているが、井戸氏は「まだまだ活用の余地があるお得な制度なので、自分の家計にとってプラスな返礼品を選んでいきましょう」と話す。