死別後再婚のケースでは、子供や孫が寄りつかなくなったり、「実家がよその家のように感じた」という子供が多いという。
そして、「相手はお金目的ではないか」という不安が頭をもたげる。
「高齢の父が若い女性を連れてきて『再婚したい』と言うので心配、といった子供からの相談は実際にあります。父親側ができることとしては、生前贈与などで財産を整理した後に、最低限のお金でも一緒にいてくれる相手かどうかを見極めればいい。お金については曖昧にしないことが大切です」
夫婦が存命のうちに備える選択もあるという。
「お互いがエンディングノートに『自分が死んだら再婚してもいいよ』などと一言書くだけで、解消できる気持ちの問題もあるでしょう。男性の場合はそれ以前に、ひとりになっても暮らしていけるよう自立した生活に向けた準備をすることも大切です」
“自分が苦手な家事をしてくれる女性と再婚したい”などと考えているようでは、その先に幸せな未来があるはずもない。
※週刊ポスト2023年10月27日・11月3日号