駆け引き上手がケチを制する
節約生活が高じて、コミュニケーション力を養われたというエピソードを紹介しよう。
「夕方、スーパーへ行って魚を買うときに、必ず『これ、もう少し安くなりますか?』と聞きます。だいたい、『はい、なりますよ』と言って、3割引きや5割引きにしてくれます。昔は人と話すのがちょっと苦手でしたが、値引き交渉をするようになってからは、駆け引きが楽しくなり、社交的になったよう」(49才・会社員)
「得をするには、とにかく相手を褒めることが重要だと思っています。昔から親におねだりするときも、ただ『ほしい』と言うだけでなく、『ママのつけているペンダントかわいい。ママによく似合っているね。私もほしいな』と言うと、たいていのモノはくれました。いまもその作戦で親が持っているモノを譲り受けているので、洋服やアクセサリーはほぼ自分では買っていません」(30才・会社員)
節約によって周囲との絆が深まることもある。
「ガス代、水道代の節約のため、お風呂は家族全員で一緒に入るようにしています。裸のつきあい(?)からか、家族の会話が増えて、団らんのひと時になっています」(36才・会社員)
「買い物が大好きな友人の大掃除や引っ越しの片づけの手伝いをすると、処分するブランド品の洋服やバッグをくれます。もはやそれを目的にいつも手伝いに行くほどです。友人からは『いつも助かるわ』と感謝してもらえ、私はタダでいろんなブランド品がもらえるから互いの友情が深まりました。なお、最近は彼女のお陰で一度も冬のコートを買い替えずに済んでいます」(55才・自営業)
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2023年11月2日号