古いものでもアップデートして使う
長年にわたって芸能活動を続けてきた衣装持ちだけに、服や靴はかなりの量になるが「捨てられないモノ」と「手放すモノ」の判断は即決。
「お洋服やいただいた小物などは『ほしい』という人がいたらあげちゃいます。兄嫁たちが私と同じくらいの体形なのでどんどん送っていますね。ただし、母からもらったモノなど思い出が詰まったモノは大切に取ってあります」
なかでも手放せないのが、出世作『11PM』の衣装だ。半世紀以上前の“ヴィンテージモノ”だが、アレンジして現在もキープしている。
「キラキラした石を装飾したジーンズですが、ももから下の部分を切ってホットパンツにして、切れ端は靴の収納袋として再利用しています。
ほかにも自分が好きで大切にしたい洋服は、開いた穴を自分で縫ったり、ファッション関係の友人にお直しを頼んでいます。ZARAや109にある若い人の服がぴったり合うので、前から持っていたブランド品と合わせてオリジナルファッションを楽しんでもいます」
古くなっても簡単に捨てずアップデートする姿勢は、現在の由美の活動につながる。
「いつまでもマンネリにならず、成長していきたい。いまは昔取った杵柄を生かしつつ、もっともっと自分を磨いて、“シニアのアイドル”になることをめざしています。高齢のかたが増えるなかで、そういうかたたちのアイドルってなんだか楽しいじゃない?」
【プロフィール】
由美かおる(ゆみ・かおる)/1950年京都府出身。1962年、「西野バレエ団」に入団。1966年、夜のワイドショー『11PM』に出演して注目を浴び、その後は時代劇『水戸黄門』などドラマや映画で女優として活躍。現在は「シニアのアイドル」としても活動。
※女性セブン2023年11月9日号