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ビッグモーター騒動で注目を集めた「下請法」 親会社の理不尽からどこまで守ってくれるのか、弁護士が解説

 その他、親事業者には理由なく製品の受取を拒否したり、下請代金を値切ったりするなど、禁じられる行為がいくつも定められています。その中に「自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること」で、下請事業者の利益を害してはならないとの項目があります。もし、親事業者が下請事業者に、除草剤散布をただ働きでさせれば、下請事業者はその分、不利益ですし、逆に親事業者は外注費が不要となって利益を得ますから、禁止行為になります。

 このような事態の場合には、公正取引委員会や中小企業庁に相談してください。違反が認められれば、公取委が下請事業者を保護する措置を取るよう親事業者に勧告します。なお、親事業者は公取委への相談を理由に取引停止等の不利益扱いをすることはできません。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2023年11月17・24日号

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