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「自分磨き」に投資しすぎる婚活女性たちのジレンマ 磨けば磨くほど相手男性への要求レベルが上がって結果が出ないケースも

「男性もレーザー脱毛してほしい」

 こうした「コスパ感覚」を持っている婚活女性は、ヒナコさんだけではないようだ。ウェブマーケティングの会社に勤務しているサヤカさん(32歳)は、現在マッチングアプリで婚活中という女性だ。

「私も『趣味は美容』というくらい、美容に気を遣ってしまいますね。職場の先輩の女性から『婚活市場で女性は32歳を過ぎると一気に価値が下がる』という話をされたんです。ひどい話だなと思いつつ、やっぱり焦りもあり……。自分ができることといえば、ジムに通って体型維持をすることと、ダーマペンやプラズマシャワー、小顔矯正など美肌と小顔にはお金をかけてます。

 とはいえやっぱりコストがかかるので、男性にもある程度の清潔感プラスアルファを求めてしまうのが正直なところです。最低限ダサくないファッションの他に、私が気にするのは脱毛です。今の時代、体毛の自己処理くらいはしてほしい。

 シェーバーだとチクチクするので、理想は医療脱毛。サロンのエステ脱毛で体毛の濃さを薄くするというのでもいいと思う。その辺は令和男性のマナーですよね(笑)。女性に美しさや若さを求めるならば、まずは自分をキレイにして欲しいと思います」(サヤカさん)

 こうした考え方はヒナコさんやサヤカさんだけでなく、彼女たちの友人たちからも聞こえてくる意見だという。

「女性たちが社会的に自立して、自分で稼ぐようになり、自己投資にお金をかけられるようになっています。“男性の嫁にしてもらう”だけが選択肢じゃなくなったのですから、女性が男性に美意識を求めるのはおかしいことじゃないと思う。むしろフェアだと思います」(サヤカさん)

 とはいえ、ヒナコさんもサヤカさんも、婚活がうまくいっていない現実がある。美容意識が高く、実際に自己投資すればするほど、男性にも同じ水準の美意識を求めてしまう──。婚活女性にとってその“コスパ感覚”も大切なのだろうが、それが逆に結婚相手選びのハードルを上げている側面もあるのかもしれない。(了)

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