「中国は台湾を統一するだろう」
マスク氏の極端な主張は、様々な面で波紋を呼んでいる。
中国メディア・環球網は9月14日、「Washington Examiner(米国)」、「The Independent(英国)」などの13日の報道をまとめた記事を発表しているが、それによると、iPod+broadcastingのプログラムである“All-in Podcast”においてマスク氏は「台湾は中国の不可分な一部分だが、恣意的に中国に属さないと信じられている。米国は中国によるいかなる形の統一の努力であってもそれを阻止してきた」と主張、「中国の軍事力は成長が続くが米国の軍事力は停滞する。この地域における中国の軍事力はそう遠くない将来、米国を凌駕し、最終的には中国は台湾を統一するだろう」と発言している。
これをみた中国の多くのネットユーザーからは賛同の声が上がっている。「当然、台湾は中国の領土だ。米国がハワイの領有権を持っているのと同じだろう」といった意見が上がっている。
いろいろな角度から世界を観察したい投資家にとっては、世界で最も成功を収めた起業家の一人が“極端な意見”を持っているということは、株価を動かす要因のひとつとして認識しておいたほうがよいだろう。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」も発信中。