今年もクリスマスシーズンがやってくる。クリスマスプレゼントにはブランド品が欲しい、あるいは贈りたいという需要もあるだろうが、なかには「少しでも安く買いたい」という節約心理が働く人もいる。物価高ではなおさらかもしれない。
中古ブランド品を取り扱う「コメ兵」が2017年に行った20~30代の男女500名を対象にした調査によると、クリスマスプレゼントは“コスパ重視”が7割強。プレゼントの予算は、1位「5000~1万円未満」、2位「5000円未満」、3位「1万~1万5000円未満」だった。
そうした風潮を反映してか、今年11月17日にオープンしたコメ兵のコンセプトストア「KOMEHYO SHIBUYA」は、若者を中心に賑わいを見せているという。では、プレゼントのブランド品を中古やセール品で購入するのはありかなしか――。正規の値段より安く手に入れたブランド品をもらったことのある人、あげたことがある人、双方に話を聞いた。
彼氏からもらったプレゼントが中古だった
不動産会社勤務の20代女性・Aさんは、当時交際していた彼から誕生日プレゼントとしてブランド品のピアスをもらったが、中古だったという。
「日々の会話のなかで、彼氏にはそこが好きなブランドだという話をしたことがあるんです。それをプレゼントしてくれて、大喜びで受け取ったのですが、家に帰って箱に入っていた証明書の日付をよく見ると、まさかの1年前。正直目を疑いました」
Aさんが彼氏を問い詰めると、「新品同様だという話だし、品質は問題ない」とあっけらかん。Aさんはそこで「価値観の違い」に気づいたと振り返る。
「私のためにブランドものを買ってくれようとするのは純粋に嬉しいんですが、お金がないのなら無理せず、別の新品の何かで良かったなと。よく考えたら、包装は彼が空けてから中身だけ取り出してくれたので、正規店のリボンだったかどうかなどが確認できていませんでした。
自分で中古を買う分にはいいんですが、私としては、プレゼントにはナシ。彼は彼で、“新品だろうが中古だろうが使う分には変わらない”と主張して、意見はすれ違ったまま。結局この時のモヤモヤがきっかけで、その後別れました」(Aさん)