最近、サービス提供に着手したのが、バルブの遠隔監視ソリューションです。バルブやアクチュエータにセンサを取り付け、その状態を遠隔でモニタリングして定期報告を行い、異常の予兆を検出した場合は連絡して対応の相談を行う、というものです。セルラー通信(LTE)を利用するため、新たな機器購入や配線工事の必要がなく、短期間かつ低コストで導入できます。
国内では高度経済成長期に建設されてから、今も稼働しているプラントが数多く存在しており、老朽化に伴うトラブルや事故が発生するリスクが高まっています。もしトラブルが発生して操業停止となると大きな損失が発生することになるので、定期点検やメンテナンスは非常に重要となってきます。ただその一方、保全業務の現場は労働人口の減少や技能者の高齢化といった問題を抱えており、保全業務の品質低下が心配されています。
こうした環境変化を背景に、バルブモニタリングシステムは需要を獲得していくことが期待されます。サービスは年間契約なので、導入件数が増えるほど、利益率の上昇が見込まれ、全体の利益押し上げに貢献する可能性もあります。
【プロフィール】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。