亀井氏が「人間洗濯機」の復活を決意したのは、介護の現場で「入浴」が大きな負担になっていることを知ったからだ。撮影に協力した特別養護老人ホーム「サンライズ大泉」の番場隆市施設長はこう説明する。
「入浴には利用者1人に介護士1人が付きっきりで30分かかります。3時間で6人に入浴してもらうのがやっとです」
特養ですらこの状態だ。自宅介護で入浴サービスを受ける場合はさらに大掛かりになる。看護師1人、介護職員2人の3人チームがボイラー付きの特殊車両で自宅を訪ね、お湯張りから始めると1時間。利用者を浴槽まで運ぶのは重労働で腰を痛める職員も少なくない。
自己負担は1割なので1回約1250円だが、週に2回、月8回の利用だと本人負担は1万円、国の負担は10万円を超える。
入浴ほどのリラックス効果は期待しにくい。だが、それでも週に何回かスイトル・ボディに置き換えれば、入浴サービスに関わる介護現場の負担はかなり減るはずだ。
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