近隣住民は通行人のマナーに不満「住宅街にゴミをポイポイ」
全く違う理由からイルミネーション嫌いになった人もいる。Yさん(40代/男性)の一家は、イルミネーションで大変な被害を被った。
「20代の頃、実家のすぐ近くでイルミネーションが始まりましたが、開催期間中は地獄です。最寄り駅はあまりに人が多すぎて、歩くのも精一杯。
普段は駅から徒歩10分程度で家に着くのに、軽く2倍は時間が掛かりますし、人混みに疲れた来場者が裏道に入り、住宅街にゴミをポイポイ捨てて行くので、掃除も大変です。一帯はガチガチの渋滞で、うっかり車で出かけてしまった父が、わずか数km進むのに2時間以上掛かったこともありました。期間中は事実上、車は使えません。
これには近隣住民も反対運動を行いましたが、一向に止める気配が無いので、“貴重な並木が電球で傷む”と訴えると、イベントは一旦、中止になりました、しかしその後、“LED電球でやります”という通知が来て再開され、今に至っています」
設置する側は「人を集めるには最高の手段」と実感
もちろん、多くの人が集まるということは、それなりの支持があるという証拠。都内の商業施設で働くAさん(40代/女性)によれば、「イルミネーションには人を寄せ付ける絶大な力がある」と感じているという。
「私が働く商業施設では11月の始めからクリスマスまで電飾イベントをやっていますが、効果は抜群。お客様が帰り始める夕方頃に『この後、○時からイルミネーションの点灯を行います』とアナウンスすると滞在時間が延び、点灯後は回遊性が高まるので、確実に売り上げUPに繋がります。
10月のハロウィンが終わると、売り上げ増に繋がるイベントはクリスマスまでありませんが、その隙間を埋めるのがイルミネーション。これをやることによって、普段は施設にやって来ない層のお客様もいらっしゃいますし、再訪率も高い。商業施設にとってはなくてはならないイベントです」