2023年は、「悪質ホスト」が女性を苦しめる構図が社会問題化した年だった。では、2024年はどうなるのだろうか。元ホストでタレントの城咲仁さん(46)が2024年のホストクラブの行方を予測する。
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大前提として2024年にホストクラブは“流行ってはいけない”カルチャーです。
あれだけ悪質なホストが増え、女性を苦しめていることが社会問題になっているのだから自粛期間を設けて反省する必要があり、世の中と共存するためにはいまを転換点として膿を出し切るべきです。
2024年4月には、お客さんが使った代金をツケとして立て替える「売り掛け」が自主的に撤廃される見込みですが、悪徳ホストが淘汰される一方、個人的にお客さんに貸し付けを行うホストが現れたり、地下に潜って営業する店が出るなどでかえって可視化されないトラブルが増える恐れもあります。
ただ、それでもぼくはホストを全否定しようとは思いません。
ぼくが歌舞伎町にいた20年ほど前、ホストクラブには本物のエンターテインメント性がありました。お客さんは経営者や銀座のクラブのママなど、裕福で社会経験が豊富な大人の女性がほとんど。彼女たちに楽しんでもらいたい一心で懸命に“接客”を勉強して話術を磨き、カッコいい着こなしやしゃべり方を身につけました。
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